【感想】映画『パンとバスと2度目のハツコイ』のレビューまとめ!

▼この記事はこんな内容が書かれています。
1.映画『パンとバスと2度目のハツコイ』の個人的な感想レビュー
2.映画『パンとバスと2度目のハツコイ』のツイッター感想まとめ
たかりょー
こんにちは、シネコンスタッフ歴5年・年間100作以上映画をみている、ちょ〜映画好きのたかりょーです。
今回はパンとバスと2度目のハツコイをみた僕が、作品をみてどんなことを感じたのかを詳しくレビューしていきたいと思います。
パンとバスと2度目のハツコイは、スキってなんだろ?結婚ってなんだろ?ってことを考えられる、良作でしたので、より多くの人が見ていただけると嬉しいです。



目次

映画のあらすじ・内容要約

キャッチコピー『スキにならずに、スキでいる。』

「私をずっと好きでいてもらえる自信もないし、ずっと好きでいられる自信もない」

パン屋で働く市井ふみ(深川麻衣)は恋人からプロポーズされたものの、独特の価値観に阻まれて結婚に踏み出せずにいる。

結局彼女は、2年付き合った恋人からのプロポーズを断る形になる。

そこにあらわれたのは、バス運転手として働く中学校時代の初恋相手の湯浅たもつ。

きっかけはふみのささやかな楽しみである、バスの営業所の前で洗車を眺めていたことで、そのバス会社にたもつは勤めていたのである。

ある日、ふみは勤務先のパン屋でたもつに突然声をかけられる。

ひさしぶりの初恋相手との再開に気分は上々。

たもつとふたりで飲みにいく約束をして、当日ふみはちょっとおしゃれをしてでかける。

だがしかいふみは食事の最中たもつから思わぬことをきかされる。

それも彼はバツイチ子持ちで、現在は別れた奥さんに未練タラタラだということ。

それも奥さんに浮気をされていたのだ・・・

恋愛に問題あり!?のふたりが織りなす、コミカルでありながら、「好きってなんだ?」「結婚ってなんだ?」と考えずにはいられないほど学びのあるラブストーリー

『パンとバスと2度目のハツコイ』はこんな人におすすめの作品です

・結婚になかなか踏み出せない

・恋人のことを「好き」という実感があまりわかない・・・これって病気なのかな?

・結婚の決め手って結局なんだろ〜とよく悩むことある

・ゆったりしたテンポの恋愛映画・ヒューマン系の作品がすき

『パンとバスと2度目のハツコイ』ならでは3つの魅力【映画をまだ見てない人へ】

この章では『パンとバスと2度目のハツコイ』の映画として魅力を3つに絞ってご紹介しますね。

・結婚できない女性の悩みを丁寧に描いている

・緩やかに流れるストーリー+ちょっぴり自己省察できる作品

・元乃木坂46深川麻衣さんの映画初主演作品←いい雰囲気をもった女優さんです

それぞれ詳しく説明していきましょう。

結婚してない女性の悩みを丁寧に描いている

本作は、「女性の、等身大の悩み」を描いています。

女性の悩みは数多くありますが、やはり恋愛や結婚は上位にくるテーマ・ワードだと思います。

この作品においても、「結婚」あるいは「好きとは?」という普遍的なテーマを扱っていて、もしかしたら、女性なら誰しも心の奥底にひめている考えを、映画という装置をもちいて、私たちの前に描いてみせています。

例えば、

・自分のスキにいまいち自信がもてない。スキじゃないってわけだけど、スキってわけでもない

・その人の魅力の本質を知ってしまっても、憧れ続けることってできるの?

・プロポーズを受けて、結婚する。それって果たしてほんとに幸せに一番近いの?

・付き合ったり・結婚したりしてないからこそ、一緒にいられるってことあるのかな?

・どうやったらずっと一人の人をスキでいられるのかわからない

みたいなことです。

上のことって、あえて女性と限定しましたが、もちろん男性にもあてはまることです。

また『パンとバスと2度目のハツコイ』=「こじらせ恋愛映画」というふうに語られていますが、描いていることが多いですが、個人的には誰しもが恋愛のときにおちいる矛盾だったり、壁だったりすると思います。

緩やかに流れるストーリー+ちょっぴり自己省察できる作品

映画としては、ハリウッドのような起承転結がはっきりして、最後にどっとカタルシスがくる・・・みたいな作品ではありません。

へんに助長的な説明や台詞もありません。

ゆったりと日常が流れていき、登場人物たちの心の状態や関係性などを主眼に描かれていて、ちょっとした仕草や、何気ない会話の節々に、映画の骨子が詰まっているのが特徴的ですね。

なので、ある意味、集中してみないと、映画としてのメッセージを逃してしまうかもしれないので注意が必要。

とはいえ、あくまでなにかを問いかける作品というよりかは、登場人物たちが写し鏡となって、僕たち自身の価値観などをかえりみれる作品です。

つまり、空白部分がちゃんと残ってるからこそ、想像の余地があって、今一度自分と向き合いながら、自分がどういう人間なのかを考え直せる作品でもあります。

元乃木坂46深川麻衣さんの映画初主演作品←いい雰囲気をもった女優さんです

ヒロインの市井ふみ役を演じているのは、本作が映画初主演となる元乃木坂46の深川麻衣さんです。

風貌はとくに可愛いって感じでもなく、どこにでもいそうな女性感がでてて、演技も自然でしたね。

街を歩いていれば、なんかいそうな雰囲気も、等身大の女性っぽさがあって、僕は好きです。

ちなみに僕は乃木坂46のことを全然知らなくて、深川さんは映画の女優さんのイメージが強いです。

世間的には演技がぎこちない?みたいな評価がなされてるっぽいですが、僕は変に飾らない演技がいいなと思いました。

映画『パンとバスと2度目のハツコイ』の感想・個人レビュー

感想01/スキってなんだ?と改めて考えさせられました

『パンとバスと2度目のハツコイ』ってどんな作品かと一言でいうならば、「人を好きになることとは?」をしっかりと見つめ直せる作品。

 

登場人物はそれぞれ「好き」をめぐりいろいろな事情を抱えています。

たとえば、ヒロインのふみは、2年つきあっていた彼氏にプロポーズされたものの、「私をずっと好きでいてもらえる自信もないし、ずっと好きでいられる自信もない」という異常な?”好きの価値観”に邪魔されて、結婚に踏み出せず別れてしまいます。

また、ふみの初恋相手たもつは、浮気されたにもかかわらず離婚した元妻を諦められず、なんとかよりを戻そうと虚しい努力を続けています。

あきらかにふたりは、一般的な“好き合う”とは異なった関係に悩んでいるわけです。

具体的に“好き合う関係”とは、恋愛をしている男女が「あなたのことがすき」「うん、僕・私もあなたのことが好き」というふうに、”愛す”と“愛される”とが等しい関係、あるいは同じ熱量で好きを与え合える関係、のことをさします。

ではふみとたもつのどういうところが一般的な“好き合う”とは異なっているかというと、

ふみなら、「わたしがあなた(婚約相手)を好きなのかがわからない」「あなたをずっと思い続けられるなんて約束できない」という不均衡をもっています。

たもつなら、「おれはお前(元妻)を諦められない」「お前じゃなきゃだめなんだ!」という不均衡な関係に立たされています。

 

さてここで考えるべきは、そもそも”恋愛関係”=”好き合う関係”になることってとても難しいことなんだということです。

というのも恋愛って、

1.まず自分が相手を好きという感覚をきちんともっている

2.同時に相手も自分を好いている

3.2を自分自身でも認識している

が成立していなければならないからです。(この他にも複雑な条件はあるかもしれませんが…)

もし上の3つの状況が成立しないならば、以下のようなことになります。

「こんなにも相手のことが好きなのに、全然私のことを好きになってもらえないじゃん」

「好きと思ってだったけど、なんか気持ちがさめちゃった」

「彼、私のこと好きなのかしら?思わせぶりな態度だけど、あれなんなの?」

「思いはあるけれど、相手に好きがうまく伝わらない」

 

『パンとバスと2度目のハツコイ』の登場人物ふたりも、上記でお伝えした3つの条件がなく、恋愛関係が成立していないのです。

感想02/結婚の決め手になるものなんだろって?考えました

『パンとバスと2度目のハツコイ』は「結婚」についても考えさせられます。

普段はあまり考えないんですが、この作品をみたことで、世のなかには結婚した夫婦っていっぱいるけど、ふたりが結婚したときって、なにか明確な理由って結婚したんだろうとか?なんて考えてしまいました。

たぶんお金とか、安定とか、世間体とか。いろいろとあるんです。

でも個人的に、結婚する上で一番大切な「ずっと好きでいられる」ってことは、結構おざなりになってるんじゃないかと思います。

そのときはたしかにスキなのかもしれないけれど、「10年、20年後もずっと愛し続けられますか?」ってなると、「そんなんわかんないじゃん」ってなって、思考停止状態になるのが一般的ですよね。

という意味で、ふみが「私をずっと好きでいてもらえる自信もないし、ずっと好きでいられる自信もない」とい考えるのは、結婚の決め手を「ずっと好きでいられる」に重きをおいた発言なんだろうか??と思いました。

 

世間体にはふみの発言は「理想論だよ」と片付けられてしまうのかもしれませんが、ぼくは「まっとうだし、しっかり考えないといけないんじゃない?」と思ったりもしました。

感想03/ふみは真面目じゃなくて、めっちゃ自分勝手!なんだ

個人的に映画って、自分と重ね合わせて、「あっ、その気持ちわかるわ〜」と共感すると、人一倍その映画を好きになったり、物語を楽しめたりすることがあります。

僕は男ですし、ふみとは性別が違うんですが、彼女の結婚に対する『私をずっと好きでいてもらえる自信もないし、ずっと好きでいられる自信もない』という価値観。

これにめっちゃ共感できちゃうんですよね。

どうしてかというと、結婚が人生において重要な決定事項だから、、、みたいなことじゃなくって、もう僕という人間と、ふみという人間の“性質”が似てるからなんです。

つまり、僕という人間は、好きな人に受け入れられたいな〜と望みながらも、かといって、自分自身が好きな人を受け入れ続けることはできないかも。。。という一言でいうと、自分勝手な性格なんです。

たぶん、ふみの理想の恋愛状態って、『私はスキになるけど、私のことはスキにならないでね。なぜなら、スキになられると、私がスキと思えなくなるから』なんだと思います。

つまりキャッチコピーにあるように『スキにならずに、スキでいる。』といった、と〜〜っても自分勝手な状態なんです。

ぼくは、ふみの気持ちがもう痛いくらいわかってしまって、それはそれはもう恐ろしい限りなのですが、ある意味で、愛の本質をついているというか、僕の思想としてある『愛を所有ではなく、自己実現の一部と考える』的なところに合致する感じはありますね。

感想03/モヤモヤ系の作品ではあります。。。

みなさんも映画をみていると思わず、こうさけびたくなるはずです。

「あ〜モヤモヤする!」

そもそも、モヤモヤってどんな心の状況かといえば、物事が曖昧で、漠然としてて、な〜んかしっくりこない状態。

あるいは、明確な理由はないけれど、心がへんにざわついている状態。

本作ではふみとたもつの関係にモヤ!とします。

まずふみ。

彼女はプロポーズを受けた男性と結婚しとけば幸せになるのに、へんな価値観に邪魔されて、別れることになる。

そこに初恋のたもつがあらわれて、恋人ではない友人関係として

「初恋相手は、今でも相変わらず魅力的だぁぁぁぁあ!!」

って叫ぶくらいなのに、なかなか恋人になるまでにはならない。

それはたもつにも原因がある

彼は妻に浮気されたにもかかわらず「別れたくない」という思いを強くもちながらも、「〇〇のことを考えた時に、わかれたほうが〇〇が幸せになる」とわけのわからないことを言い出す。

とはいえ、いまだに妻のことが忘らずに、復縁を目指している。

モヤっとしますよね。

あと映画ないで発せられる

「片想いだからずっと好きでいられる」

「結ばれないと嫌いになるほどその人を知れない」

という言葉、これはなるほどって思いなが、すごくモヤモヤします。

映画を見終わったあとは心がスッキリする

ラストシーン、僕はめっちゃすきでした

早朝。太陽の光が地表に届き、世界は一面に青い光に照らされている。

「付き合う?」というふみの質問に、たもつは「そうだな」と返す。

ふみは「好きにならないでね」といい、付き合うかどうかはっきりしないまま、ふたりは歩き出す。

ふみはたもつに近づき、腕を組みにいくかにみえて、軽く体をたもつにぶつけてエンディングへ。

いろいろと考えさせられる作品ですが、全体はコミカルで、決して重たくないです。

突然丘の上で叫んだり、なんだそれ?みたいな言動や行動があったり。

最後の言動とは裏腹にふたりは、ふみはおそらく、片思いでないとスキと思い続けられないのだから、ふたりは付き合うことはないんだろうけれど、爽快感があって

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この記事を書いた人

読書好きブロガー。とくに夏目漱石が大好き!休日に関連本を読んだりしてふかよみを続けてます。
当ブログでは“ワタクシ的生を充実させる”という目的達成のために、書くを生活の中心に据え(=書くのライフスタイル化)、アウトプットを通じた学びと知識の定着化を目指しています。テーマは読書や映画、小説の書き方、サウナ、アロマです。

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