映画『箱入り息子の恋』のあらすじを紹介!【結末ネタバレあり】

▼この記事はこんな内容が書かれています。
1.映画『箱入り息子の恋』の詳細なあらすじ・ネタバレ結末
2.映画『箱入り息子の恋』のキャスト紹介
たかりょー
こんにちは、シネコンスタッフ歴5年・年間100作以上映画をみている、ちょ〜映画好きのたかりょーです。

『箱入り息子の恋』は2013年に公開された星野源と夏帆が主演のヒューマンドラマ/ラブコメ映画です。

本作を一言で表すなら「感動できるラブコメ」

女性と一度も付き合ったことがなく、地味+無愛想な上、童貞の独身35歳男。

彼の両親はそんな息子を見かねて親同士が婚活する‟代理見合い”に参加し、そこで目の見えない今井家の一人娘・奈穂子(夏帆)とお見合いをするチャンスを掴んでくる。。。

といった内容です。

今回は記事全体であらすじをすべてまとめてご紹介していきますね。

目次

映画『箱入り息子の恋』の簡単あらすじ

市役所勤めの天雫(あまのしずく)健太郎は、35年間彼女も作らず、毎日変わりない生活を送っていました。しかし、親同士が行う「代理お見合い」をきっかけに盲目の美女 今井奈穂子と出会います。お互いに初めてで、ぎこちないながら純粋な想いを重ねていた二人でしたが、奈穂子の父親の反対が原因で引き離されてしまいます。
誰かを心の底から愛おしく思う事を知ってしまった健太郎はどうするのでしょうか?
二人のピュアな恋愛の行方は?

映画『箱入り息子の恋』のあらすじ詳細をご紹介!

以下にて箱入り息子のあらすじを詳細に解説していきますね。

あらすじ・ネタバレ1 【代理お見合い】

天雫(あまのしずく)健太郎は市役所の記録課に務める35歳。カエルの飼育と格闘ゲーム、貯金が趣味。人付き合いは苦手で、これまで女性と付き合った経験もなく、いまだに実家で両親と暮らし、昼食はわざわざ帰って食べています。
そんな一人息子の先行きを心配した父・寿男と母・フミは、結婚相手を見つけてやろうと親同士が行う「代理お見合い」に出席します。そして、そこで一人娘 奈穂子の相手を探していた会社社長の今井晃・玲子夫妻と出会います。お互いに子供のプロフィールを交換し、寿男とフミは「貯金が趣味⇒計画的」「実家暮らし⇒親おもい」「彼女いない歴35年⇒仕事熱心」と言い替えてアピールしましたが今井夫婦は質問だけして早々に立ち去ってしまいました。
「このままでは天雫の家系が途絶えてしまうかもしれない」
そんなことまで考えて二人は心配しますが、そんな事は露知らず、健太郎はいつもと変りない生活を続けていました。
その頃、今井夫妻は集めたプロフィールを並べてお見合い相手の候補を選別していました。
「こいつが一番ないな」
そう晃が言って手にしたのは健太郎のプロフィールでした。
「35にもなって未だに両親と実家暮らし。貯金だけが趣味の、気の小さい男だよ」
その代わり、東大卒で株式投資が趣味の男性を次のお見合い相手として選び出します。
実は奈穂子は目が不自由で、両親、特に晃は娘の将来に不安が無いように、経済的に安心できる結婚相手を探そうとしていたのでした。
しかし、玲子が奈穂子に主相相手の事を伝えても、彼女自身は「いつも同じような人ばっかり・・・」と、あまり乗り気ではないようでした。
そして気晴らしに、玲子と買い物に行ったのですが、出先で大雨になってしまいます。玲子が車を取って来るまで雨宿りしたものの、屋根が小さく、奈穂子は雨に濡れてしまっていました。
そんな時、たまたま通りかかった健太郎は、雨に濡れている奈穂子を見掛け、持っていた折り畳み傘を渡して名前も言わずに走り去ってゆきました。
後になって、見慣れない折り畳み傘に気が付いた玲子は取っ手の部分に「天雫」と名前が書いてあることに気付き、プロフィールを引っ張り出して健太郎の両親に連絡を取りました。
思ってもみなかった申し出に寿男とフミは大喜びします。しかし、健太郎は「面倒くさいから」とお見合いを拒否します。
そこで寿男は健太郎の部屋に乗り込み、格闘ゲームのコントローラーを奪い取ると
「やり方を教えろ。もし、相手に勝てたら、黙ってお見合いをしろ」
と条件を出しました。勿論、すぐに勝てる筈もなく負けが何度も続きました。しかし、寿男は徹夜で何度も挑戦しました。それでも勝てずにいましたが、寿男が力尽きて眠ってしまった時、フミがやって来てこっそりと代わりにプレイし、見事に勝利を収めました。
その画面を見て「どうやって倒したの!?」と驚きながらも、健太郎はお見合いに行くことを承諾します。
お見合いは、最初は和やかに始まりました。しかし、晃が健太郎に色々質問した末に
「入ってから13年も記録課にいて移動も昇進もしないのは野心がない証拠だ。そんな頼りない男に奈穂子を任せるなどあり得ない」
と断言してお見合いを切り上げようとしたために、一気に険悪な雰囲気になります。あまりに辛辣な物言いに、寿男とフミはその場を立ち去ろうとしますが、健太郎は動かず
「今井さんは知らない人に面と向かって笑われたり、変な人だと言われたりした事はありますか?見た目や就職先で人をランクづけるするのは目の見える人だけです。今井さんの見えているものと、お嬢さんが見えているものは同じでしょうか?」
と思いの丈をぶつけました。
家に帰った健太郎は、自分の部屋に入るなり「ウー!」と唸りながら棚の中身を次々と床に放り投げだしました、寿男とフミは黙ってその音を聞いているだけでした。

あらすじ・ネタバレ2 【デート】

それから数日後、健太郎がお昼休みに外に出ると玲子が待っていました。
車に乗せられ、連れて行かれた公園には菜穂子が待っていました。お互いに最初はぎこちなく会話をしていましたが、やがてお昼を食べに吉野家へ行くことになります。健太郎は慌てて玲子の所に行き、お昼を一緒に食べる許可と手をつなぐ許可をもらいます。そして、健太郎は奈穂子の手を引いて吉野家に行き、初めて食べるという奈穂子に
「つゆだくと言えば、汁を多めに入れてくれます」
「紅ショウガを添えると美味しくなります」
などと丁寧に解説しながら、二人で牛丼を食べたのでした。
それから二人は、健太郎のお昼時間にあってデートをしたり、電話で色々な事を話したりするようになります。健太郎の両親は、健太郎の話にコッソリ聞き耳を立てながら二人の恋を見守っていました。
そして、健太郎も上司に昇進試験を受けたいと申し出るなど、気持ちにも変化が見え始めるようになりました。

あらすじ・ネタバレ3 【「あなたが好きです」】

そんななる日、いつものように奈穂子に会っていた健太郎は意を決して
「菜穂子さんの事が好きです」
と告白します。奈穂子は
「私は相手の表情や仕草が分からないから、言葉にしてくれたのがとても嬉しい」
と告白を喜んでくれました。そして、二人はゆっくりと唇を重ねたのでした。
デートの後、玲子は奈穂子に、雨の日に傘をくれたのが健太郎だった事を告白しようとします。しかし、奈穂子は「そんなの、最初に会った時に声で分かったよ」と笑いました。そして玲子は
「これからは、自分の事は自分で決めていいのよ」
と奈穂子を励ましてくれました。
やがて、二人が1日一緒に過ごした日、健太郎が奈穂子に
「次は何処へ行きましょう?」
と尋ねると、奈穂子は急に真剣な顔になりました。
「私、健太郎さんの事がもっと知りたいです。手の感触や、声だけじゃなく、全部・・・」
暫く後、二人はホテルにいました。愛し合おうとしますが、気持ちが高ぶり過ぎたのか上手く出来ませんでした。健太郎は謝りますが、菜穂子は「気にしないで」と抱きしめてくれました。
デートが終わり、奈穂子が帰ろうとした時、突然に晃が現れます。二人がお見合いの直後から会い続けていたと知った晃は奈穂子の腕を引っ張って、強引に連れて帰ろうとします。健太郎は晃を引き留め
「必ず、奈穂子さんにふさわしい男になって見せます」
と土下座して交際を認めてほしいと頼みますが、聞き入れてはもらえませんでした。
その時、道路に立っていた奈穂子が車に轢かれそうになります。健太郎はとっさに奈穂子を庇い、代わりに撥ね飛ばされてしまいます。
暫く後、奈穂子は病室に見舞いにやって来ました。健太郎は体中包帯を巻かれてベッドに寝かされていました。何と言っていいか分からずに立ち尽くす奈穂子達に、付き添っていたフミは
「さっさと帰って」
と怒りをあらわにして冷たく言い放ちました。
暫くして健太郎は退院しますが、奈穂子と連絡が取れなくなってしまいました。
「僕なんかが障害のある人と付き合ってはいけなかったんだ・・・」
健太郎は気持ちを押し殺し、また前を同じような毎日を送るようになりました。
ある日、健太郎は吉野家に入っていく奈穂子を見掛ます。後追いかけますが、声を掛けること無く、ただ見守るしか出来ませんでした。
そんな状況を知った同僚の船越は
「恋なんて、恥ずかしくていいんだよ!」
と健太郎を怒鳴りつけました。黙って机に戻った健太郎でしたが、段々と感情が高ぶり、突然たちあがって上司に早退を申し出ます。
市役所を飛び出してした健太郎はまっしぐらに菜穂子の家に向って走り、たどり着いた頃には夜になっていました。何とかしてまた奈穂子に会いたいと思った健太郎は、とっさに奈穂子の部屋のベランダに続く柱に飛びつきました。何とか柱を登ってベランダの手すりまで行ったものの、そこから動けなくなってしまいました。
それでも健太郎は自分の存在を菜穂子に伝えようとしてカエルの鳴きマネをし始めました。その鳴きマネを耳にした奈穂子は健太郎が来たと気付きます。すぐにベランダに飛び出し、健太郎の腕を探り当てて引き上げました。
程なくして、二人はベッドの上で抱き合っていました。
二人とも幸せ過ぎて思わず笑い声が出てしまい、不審に思った奈穂子の両親が部屋に様子を見に来てしまい、健太郎がいる事に驚いた晃は、頭に血が上って殴りかかってしまいます。ボコボコにされ、ベランダに押し出された健太郎は、それでも奈穂子の元に行こうとしますが、足が縺れ、手すりを乗り越えて下に落ちてしまいました。
数日後、病室のベッドの上で黙々と点字の手紙を綴る健太郎の姿がありました。
そして、奈穂子は届いた手紙を読んで笑い続ける毎日を送っていました。
天雫夫妻は健太郎に向けていた情熱を格闘ゲームに向けて、二人で対戦する毎日を送っていました。
二人の交際を反対するものは、もう誰もいませんでした。

映画『箱入り息子の恋』の主要キャスト

・天雫 健太郎(星野源)

市役所勤めの35歳。人付き合いが苦手で、彼女も作らず、必要最小限の人間関係で生きてきた。

しかし、盲目の奈穂子と出会い、彼女に見合う男になるために変わって行こうと決意する。

カエルの飼育と格闘ゲームが好き。父 寿男と母 フミと実家暮らし。奈穂子と出会うまで、一人で老後を過ごす為に貯金を心がけていた。特技はカエルの鳴き真似。

今井 奈穂子(夏帆)

健太郎の見合い相手。8歳のころから徐々に視力が落ちる病気にかかり、26歳の今は全く見えていない。仕事はしておらず、家でピアノを弾いたり、母親とたまに外出したりして日々を過ごしている。将来を心配した父親が持ってくる見合い相手は学歴や職業重視で嫌気がさしていた。左利き。盲目でも色々な事に挑戦したいと思っており、努力して東都大学を卒業した(健太郎も同じ大学卒で9年先輩)

映画『箱入り息子の恋』のその他のキャスト

天雫寿男(平泉成)

健太郎の父。人付き合いが苦手な健太郎の将来を心配している。心配のあまり、勝手に健太郎の貯金額を計算したり、ホモと思い込んで詰め寄ったり、少々先走る一面がある。

天雫フミ(森山良子)

健太郎の母。人付き合いが苦手な健太郎の将来を心配しているが、その意思を尊重したいとも思っている。見合いの席で健太郎が侮辱された時には真っ先に反論したリ、健太郎が事故にあう原因となった奈穂子との交際を頑なに反対するなど、一人息子が傷つく事に我慢できない一面を持っている。意外にゲームが得意で、寿男と格闘ゲームで対戦して何度も倒したりしている。

今井晃(大杉漣)

奈穂子の父。会社を経営している。盲目の娘を経済的に支え、日常生活でも支えてくれる相手を見つけてやりたいと思っている。自分の判断に絶対の自信を持ち、他人の意見はあまり聞かない。
「男は家族を支えるのが役目」と思っているが、浮気をするか、愛人がいる(疑いがある)

今井玲子(黒木瞳)

奈穂子の母。夫と同様に奈穂子にいい相手を見つけたいと思っているが、プロフィールより人柄重視だと思って健太郎と引き合わせた。幼いころから日常でも奈穂子をサポートし、よき理解者。基本的に夫には逆らわない。浮気を疑っているが、生活が壊れるのを恐れて言い出せないでいる。

ふなこしさん(石橋穂のか)

健太郎の同僚女性。同じ職場の大場から男好きと思われているが、本人は大場を振り向かせようと必死になっているだけだと言っている。健太郎が奈穂子とキスしているところを目撃して以来、彼らを応援している。

近所のおばさん(竹内都子)

長年、天雫家の隣に住んできたおばさん。知らない内に天雫家に入り込んで、家族の話に割り込んだり、「ケンちゃん、愛想ないから彼女出来ないよね~」と言ったりと、遠慮がない。

映画『箱入り息子の恋』のまとめ

人付き合いが苦手な健太郎と、目が不自由なために親に頼って生きていた奈穂子の、とてもピュアな恋物語です。
お互いに誰かと付き合うのが初めてな二人のデートはぎこちないものですが、吉野家で牛丼を食べようとした時に、奈穂子が左利きである事に気が付いた健太郎がさり気なく席を代わるなど、優しさに溢れていて「あぁ、いいなぁ」と温かい気持ちになれます。
健太郎は人付き合いが苦手ですが、自分の事を勝手に値踏みしてきた晃に対して反論したリ、車に轢かれそうになった奈穂子を身を挺して助けるなど、心の底には熱いものを持っている事が伺えます。
そんな、パっと見は平凡で臆病そう、でも実はカッコいい健太郎を演じていた星野源さんと、目が見えないけれど、身の回りの小さな変化を楽しむピュアな奈穂子を演じた夏帆さんの演技は素晴らしかったです。
物語の途中、晃が健太郎に言った言葉は、辛辣ながら的を射ていました。しかし、
「娘が苦しんでいる姿を見た事があるのか?」
と言われて
「お嬢さんに同情してほしい、という事ですか?」
と言ったり、学歴や見た目で判断するのは目の見える人のやることで、奈穂子さんは違う見方をしているかもしれないと反論したりする場面は「その通りだ!」と共感でき、更に深く心に刺さりました。
天雫夫妻も今井夫妻も、誰もが子供の事を思って行動していました。健太郎も奈穂子も、もっと自分らしくありたいと思うと同時に、大好きな人とずっと一緒にいたいと心の底から思っていました。それは、時にコミカルだったりもしますが、とても愛に溢れ、羨ましい程にカッコいい姿だと思いました。

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この記事を書いた人

読書好きブロガー。とくに夏目漱石が大好き!休日に関連本を読んだりしてふかよみを続けてます。
当ブログでは“ワタクシ的生を充実させる”という目的達成のために、書くを生活の中心に据え(=書くのライフスタイル化)、アウトプットを通じた学びと知識の定着化を目指しています。テーマは読書や映画、小説の書き方、サウナ、アロマです。

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