こんにちは、年間100冊以上の小説を読むたかりょーです。
読書感想文のあらすじって書くの難しくないですか?
どんな感じで書けばいいかもわからないし、そもそも書き出すと全部書かなくちゃいけない?みたいな思考になってだらだら書いて混乱するみたいな。
僕は大量の読書をしているんですが、実はそのアウトプットとして、ブログであらすじや感想などを書いて過ごしています。
その経験を生かして、今回は読書感想文の書き方を解説したいと思います。(小説に特化したあらすじの書き方です。)
割と実践的な技術も書いているので、ほんのちょっとでも役立てばいいなと思っています。
こんな人におすすめの記事になっています!
- あらすじってどうやって書くの?コツはあるの?
- 本を読むのは得意だけど、文章で本の内容を書く・伝えるのは苦手だな。
- 読書感想文を書くと、あらすじが長くなってしまう…
- あらすじの書き方の例を知りたい
まず大前提!読書感想文はあらすじを書くことではない!
あらすじが長くなる人は、読書感想文とはなんなのために書くのか?という、そもそも意味を理解し直しましょう。
読書感想文とは、その本を読み、あなたが内容にどう感じたかを言語化して、それを相手に伝えるものです。
逆にあらすじとはあくまであなたの感想を読み手にしっかりと伝えるための、いわば前提を書いているのであって、大まかな本の内容・ストーリー・概略を伝えることができれば十分です。
あらすじを書く際の基本姿勢
あらすじを書く際の基本姿勢は下記、覚えておいてください。
あらすじをなぜ書くのか?のWhyを意識する
あらすじを書く意味を知らないと、読書感想文があらすじだけになり本の紹介文になる可能性があります。
なのであらかじめ、あらすじはなんのために書くのか?という目的を意識するといいです。
例えば、読み手に興味を引きたいのか?あるいは感想をより深く理解してもらうためか?など。
その目的に応じて、あらすじを書くようにしていきましょう。
物語の因果関係をとらえて読む
物語とはそもそも出来事(エピソード)の連なりであり、それらはすべて因果関係で結ばれています。(特に名作の場合)
そしてあらすじは、小説の重要なシーン・出来事を因果関係で結び直して文章化していく作業です。
なので因果関係を意識して小説を読むのが、あらすじを簡単に書く近道になります。
因果関係とは例えば下記の関係性です。
・Aという出来事の結果、Bになる(Aが原因になりBという結果を引き起こす)
・Aという出来事の変化で、Bも共に変化する。
あらすじの理想の文量(←1分間で読めるレベルが理想)
あらすじは本全体がどんな内容かを読み手に理解させるところに意味があります。
どんな物語かを事前に伝えておくことで、読書感想文の主眼となる『本を読んだ個人の感想』をより深く分かってもらえます。
なのでだらだら長く書くあらすじはNG。
あらすじの文量の目安としては、感想文全体の1割くらい。
■下記におおよその目安を書いておきますね。
- 原稿用紙2枚(800字)→80文字
- 原稿用紙3枚(1200字)→120文字
- 原稿用紙4枚(1600字)→160文字
あらすじの書き方を伝授
「起」と「転」を意識する
あらすじを書くためには小説の構造を理解する必要があります。
国語の先生から言われたことがあるかもしれませんが、小説とは起承転結で物語が構成されます。
具体的には
- 起→物語の始まり
- 承→起の内容をより深掘する
- 転→物語が動き出す
- 結→物語の終着点
そしてあらすじを書く場合は、「起」と「転」を意識して書くようにすると良いですよ。
なぜなら、
- 「起」→物語の状況設定
- 「転」→物語の面白い部分、魅力となる部分
だからです。
あらすじの書き方としては例えば下記。
A君とB子は同じ病院・同じ時間に生まれ、ずっと一緒に育った。幼馴染の二人は長い時間を一緒に過ごして、互いはかけがえのない存在として成長してきた。(起)
そんなある日、B子の元に見知らぬ宛先から一通の手紙が届く。そこにはA君と全く同じ顔のC君から「君は騙されている」と届いた。(転)
いかがでしょうか?
起と転を意識すれば、なんとなく面白そうなあらすじが出来上がります。
このようにあらすじは小説の設定・状況を最初の段落で説明し、その状況が展開する転の部分を書いて、読み手を意識をひくようにすると良いです。
5W1Hで内容を整理・再構成する
あらすじを書く人が苦手な人は小説を整理できないところに原因があります。
そんな時は5W1Hを意識して、本の内容を再構成するイメージでやってみてください。
5W1Hとは具体的に下記の通り。
- Who(誰が)→登場人物
- When(いつ)→物語の時代設定
- Where(どこで)→物語の舞台
- What(何を)→何をする物語なのか。
- Why(何のために)→その物語を動かす原動力
- How(どのようにした)
※5W1Hを全部使用する必要はないです!
特に僕がおすすめなのは、誰(Who)が、いつ(When)、どんな場所(Where)で、何(What)をする・した物語なのか?
これらを意識して文章を書いていくこと。
例えば、西神奈子さんのあらすじは下記の通り。
15歳の時、高校で「俺」は身長191センチのアキと出会った。 普通の家庭で育った「俺」と、母親にネグレクトされていた吃音のアキは、 共有できることなんて何一つないのに、互いにかけがえのない存在になっていった。
大学卒業後、「俺」はテレビ制作会社に就職し、アキは劇団に所属する。しかし、焦がれて飛び込んだ世界は理不尽に満ちていて、少しずつ、俺たちの心と身体は壊れていった……。
さてこれを5W1Hで整理してみましょう。
まず上の段落ですね。
- Who(誰が)→主人公「俺」とアキ
- When(いつ)→15歳の時
- Where(どこで)→高校で出会う
- What(どんな物語)→普通の家庭で育った「俺」と母親にネグレクトされていた吃音のアキ。二人が互いにかけがえのない存在になる物語。
- Why(何のために)・How(どのようにした)→互いにかけがえのない存在になった経緯や理由(ここを書きすぎるとあらすじがだいぶ長くなってしまいます)
このように5W1Hを意識することで、小説を部分的に整理することができるようになり、よりあらすじがスムーズに書けるようになります。
「起」の部分と重要な部分を箇条書きで並べていこう
まじであらすじを文章化するのが難しいんだよ!という人も中にはいると思います。
そんな方はまずはストーリの出来事を順番で箇条書きにしていきます。
特に起の部分はストーリーが展開する順番で書いていくのもいいです。
そしてストーリーには必ず因果関係があるので、箇条書きにしたのをらすじが書けるようになりますよ。
詳しい展開は省略
あらすじを書き始めるとよく陥るケース。それはあれもこれも書きたくなる病。(←非常にその気持ちがわかります)
おそらく伝えたいことがありすぎて、全部丸っと書こうとしてしまうんでしょうね。
しかしながらあらすじを書く上で必要なのは「必要最低限」という簡略性。
コツは、大胆に削ること。
ちなみに削る部分としては
- どう感じたかというあなたの感想です。(ここはすごいと思った的な、突然あなたの感想が入るケースがある)
- 全体に何も影響を及ぼさないような出来事・エピソード
重要なのは物語の設定と、その動きの進展に必要なエピソードや状況を端的に書いていくことなのです。