小説『オリバーツイスト』の感想とあらすじを紹介【ディケンズの代表作!】

たかりょー
こんにちは、年間100冊以上の小説を読むたかりょーです。

今回ご紹介するのは1837年に発表されたチャールズ・ディケンズの代表作のひと「オリバーツイスト」

逆境にあうオリバーを中心に善人悪人が様々に出会い、事件に巻き込まれながらも成長していきます。

善と悪をくっきりとわけつつも、物語にでてくる登場人物にはつねに温かな目線を送りつづけるディケンズの魅力を感じられる一冊です。

救貧法や救貧院など当時の社会的なリアルや歪みも描いています。

ちなみにこれまでに映画化や舞台化されて、長らく人々から愛されている作品です。

オリバーツイストのあらすじ

主人公・オリバーは生まれてからすぐに母親を失くして孤児になります。

孤児の彼は救貧院で生活しますが、そこでの生活は極めて過酷で、まともな食事はあたえられず、教区吏のバンブルから日々横行する暴力や差別にオリバーは耐えます。

ある日奉公先にでますが、そこでは過酷な生活やいじめ、虐待にあいます。

9歳になったオリバーはその生活に耐えかねてある夜、夜逃げを決行し、ロンドンへ向かいます。

 

ロンドンに向かう道中で出会ったのは、気の良さそうな少年ドジャー。

彼の口車にのせられ、案内されたところは、なんと盗みを生業として生計を立てるユダヤ人フェイギン率いる盗賊集団のアジト。

心が純粋な彼は、盗賊集団に加わることを拒みますが、フェイギンは彼をスリの集団の一味に無理やりひきこまれることになります。

スリリングな盗賊集団との生活を送っていたある日、書店で本を読んでいた紳士の持ち物を盗む現場に居合わせ、オリバーはまんまと仲間に裏切られ、警察に捕まってしまいます。

逮捕されたオリバーを助け出してくれたのは盗みの被害者であるブラウンロー氏。

オリバーは親切な紳士や令嬢など様々な人々と出会うなかで、多くの事件に巻き込まれていくのです。

その後、自身の出生に関わる秘密に迫っていくことになり……。

オリバーツイストの感想・読みどころをお届け

オリバーツイストを読んだ僕が、個人的にどんなところが面白かったのか。

それを感想・読みどころをお伝えしていきます!

ストーリテリングが最高!ディケンズ作品のなかでも極めて読みやすい作品

オリバーツイストは823ページもある長編なんですけど、物語運びが秀逸すぎて、あっという間に読み終えてしまいました。(これはディケンズの小説に共通でいえることなんですが。。。)

オリバーを主人公として、

・前半はオリバーの救貧院や奉公先サワベリー氏の葬儀屋での過酷な生活。

・中盤は舞台をロンドンへ移し、窃盗集団との生活。そのなかでブラウンロー氏を筆頭に、オリバーの周囲に少しずつ集まる善人たち。そして彼らとの心温まる暖かいエピソード、そしてそこに突如現れる謎の男モンクス。

・後半はモンクスが現れたことによりオリバーの出生の秘話(非業の死を遂げた母親や)そして、最後は運命による結びつき

このように章を追うごとに次々と物語が膨らみ発展していく。

何気なく読んでいると、実はところどころに伏線が大量に貼られていており、中盤から後半にかけてみるみるうちに伏線が回収される。

ものすごく面白いです。(作者はこの作品を書き上げたのが若干20代半ばというのだから驚きです!)

 

たしかにオリバーの心理描写(オリバーは流されていくが少ないや筋の荒さといった欠点はたしかにありますが、孤児の少年が苦難を乗り越えながら、多くの善人に助けられ、幸せを掴み取っていく姿を描いている部分はとても楽しめると思います。

 

ディケンズの長編小説の中でもわりと物語がわかりやすくて、読みやすい印象なので、ディケンズ初心者にはおすすめしたい本ですね。

犯罪小説としても楽しめる(フェイギンとその仲間たち)

オリバーツイストはオリバーの成長物語として読めますが、19世紀初頭のロンドンの裏社会で生きる人々の様子も丁寧に描かいています。

とくに僕が好きなのはフェイギン率いる窃盗集団の一味の暮らし。

現代にいきる僕たちにとって、彼らの暮らしはとても新鮮なことばかりなので読んでいて全然飽きることはありませんでした。

例えばフェイギンやサイクスとその仲間たちがどのような犯罪計画を巧妙な計画をたて窃盗を犯したのか。またどのような考え方を持ち行動し、どのように生計を立ているのか。

またときに小説をぐっと引き締めるような窃盗を犯すシーンや殺人のシーンがあります。

個人的には最後のほうにフェイギンが情婦のナンシーを殺すシーン(第47章の「悲劇的結末」)は、二人の息遣いが近くで聞こえるほど、迫真的に描かれており、ディケンズの描写力には驚かされました。

またサイクスとフェイギン、それぞれの末路の場面も印象的です。

悪人の描き方がいい

オリバーツイストには善人と悪人が登場します。

教区吏バンブル、窃盗団の頭ユダヤ人フェイギン、その仲間サイクスは明らかに悪人として描かれています。

ディケンズは悪人を悪人として描きますが、時にユーモラスに、時に ある意味で同情的な目をもって描いています。

 

ユダヤ人フェイギンは悪党集団を束ねる頭ですが、欲に目がくらみ、金勘定をすると笑いが止まらず、。だたいつ自分が警察に捕まるかと怯えている部分は非常に人間的な部分があり、共感もできます。

 

またナンシーは盗賊集団にいながらも、口調こそ荒々しいですが、態度や行動からはオリバーを救おうとする優しい一面があります。

職としての犯罪行為

フェイギン率いる窃盗集団は、社会的・また法律的には悪な存在かもしれません。

ただ小説を読んでいるなかで思感じたのが、彼らは盗むという行為を、一種の仕事としてみなしている点です。

つまりたしかに窃盗行為は社会的には悪かもしれないですけど、彼らも「生きる」のに必死であり、自分たちの生き抜くため・生活を守るためにやっている行為なのです。

彼らは貧民街で暮らす集団であり、その貧乏な彼らは社会的な救済がない弱者の立場だからです。

ディケンズはフェイギンたちを冷酷非道な悪党として描いていません。

盗賊集団は硬い結束や家族的な要素もあり、フェイギンやサイクスの両方はとても人間臭い恐れに怯えている側面も丁寧に描いています。

ブラウンロー氏等善人の描き方もよい

僕はディケンズが描く善人がとても好きです。

オリバーツイストでは、ブラウンローをはじめ、心優しいベトウィン夫人、オリバーと同じく孤児のローズ、ローズに好意を寄せるハロー、外科医ロスバーンなど。

過酷な試練にさらされるオリバーを救おうと、奔走する心優しい人々が数多く登場するのみ魅力ですね。

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