村田沙耶華さんのハコブネってどんな小説?読んだ人の感想とか知りたいな!
今回はこんな人に向けた記事です。
結論、衝撃的でした😌
性を考えるときりがないけど、答えがないからこそ小説としての題材に絶えうるんですよね😊
里帆も千佳子も椿も、
それぞれ違う性の悩みを抱えつつ、今日も世界のどこかで生きています😌#読書好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/ASf8vajOaw— たかりょー|読書大好き・映画大好き (@RyoooooTaka) February 20, 2020
ハコブネを読んだ僕があらすじや感想を綴っていきますね。
ちなみに僕はコンビニ人間を読んで村田沙耶華さんを好きになりました。
村田沙耶華さんの作品ってどれを読んでも衝撃的というか、今までの価値観をがーん!って揺さぶられるので、毎回小説を読むのが楽しいんですよね。
今回ご紹介するハコブネは“性”に関することを赤裸々に語った衝撃作です。
恋愛小説というジャンルに入れるか迷いましたが、性愛の問題も取り扱っているので、僕の独断で採用しました!
それでは早速解説していきましょう!
『ハコブネ』のあらすじ
自分の性に自信が持てない19歳のフリーター里帆。
好きな男とセックスをしても辛いだけ。
もしかしたら自分は男なのではないか?と自らの性別を疑い、第二次性微をやり直そうと、自宅から離れた、市中の自習室に男装して通い始める。
そこで出会ったのが、暗闇でも日焼け止めを欠かさず肉体を必要以上にケアをする椿。
生身の男性と寝ても人間としての肉体感覚がなく、星のかけらとして・物体として生きる千佳子。
それぞれ“性”という問題に悩まされながらも、時にぶつかり、自らの性を模索していく。
『ハコブネ』はこんな人におすすめ
- 自分の性のあり様に疑問を抱いている人
- 性を違う角度から眺めたい人
- 村田ワールドに浸りたい人
- 男との恋愛を心から楽しめない女性
『ハコブネ』を読んだ感想・レビュー!
“性”という難しい問題
ハコブネには里帆、知佳子、椿という3人の女性が出てきます。
彼女たちはそれぞれセクシャリティに悩んでいます。
- 里帆→男性とのセックスが辛く、自分が女であることに疑問を持つ。男性なのではと思い男装をしたり、女の子とキスをしたりするが何も感じない。カテゴライズを身に着けることでは安心できず、「無性」さえも身に纏おうとして苦しむ
- 知佳子→性に喜びを感じず、自身を人間としてではなく星の欠片だと認識する
- 椿→女性であることを強く意識しすぎる、肌があれたり年を重ねていくことに異常な恐怖をもつ
彼女たちは誰もが間違っていて、誰が正解というのがないです。
性という“枠”に苦しめられながらも、自分自身のあるべき姿をそれぞれが模索しています。
3人の性に対する悩みは切実で、逆に切実だからこそ伝わってくるものがあります。(僕が性的な悩みを持っていなくとも)
男or女にカテゴライズされる生きにくさ
ハコブネを読んでると、男or女と二者択一で、性をカテゴライズすることはいいのか?と、すっごく問いかけられる気分になります。
僕の場合は、これまで普通に男として、何の不自由なく生きてきたわけですけど、なかには今の性に対して『ココロの違和感』みたいなのを感じている人もいるわけです。
そもそも、人間って顔とか性格とか、これだけ多様にできているのだから、性のカテゴリーはもっと多くてもいいのでは?と思ったりもします。
他の読者レビュー・感想
性について学べる
村田沙耶香『ハコブネ』読んだ。(自分の)性のあり方に悩みや疑問を持っている人には一読の価値がある。が、それ以外はよくわからない。椿がどういう人物として描かれていたのか、何故彼女の視点はなかったのか、知佳子は何を考えていたのか、正直一回読んだだけじゃわならなかった……。
— 参拝 (@DGhwSbTjHb3y7lU) July 2, 2018
知佳子の存在感!
【ハコブネ/村田 沙耶香】里帆、椿、知佳子の三人の女性にスポットを当てた話なのかと思いきや、知佳子ひとりのための物語だったようで、だんだん他の二人に対する語りが適当になっていったのが残念。三人の中で知… →http://t.co/cE2FumNR #bookmeter
— なお@ゆるママブロガー (@o_nao) March 3, 2012
この小説に答えはありません
『ハコブネ』読んだけど、あの苦しみから里帆が全然開放されないエンドでややモヤった。椿も。
— まあ (@maayada) May 29, 2019
まとめ
村田沙耶華さんの作品はたくさん読んできましたが、ハコブネはちょっと大人っぽくて、”性”について深く掘り下げています。
コンビニ人間みたいなコメディ・ダークみたいなのではなく、ちょっと真剣に性の問題を考えている内容なので、頭を使いたい方には結構オススメできる小説ですよ。