こんにちは。たかりょーです。(@RyoooooTaka)
小説を書くには、世界観が大切になってきます。
皆さんも好きな小説を語る時
・この作家さんの書く世界感は最高だよね!
という時はありませんか?
今回は小説の世界観について初心者の方でも分かるように解説してきますね。
ちなみに本記事を読んでほしい人は下記の方。
・小説の世界観ってなんのことだ?
・小説の世界観ってどうやって作るの?
【結論】小説は世界観がすべてです
「小説って面白すぎる〜〜ずっと読んでてもあきってこないよね」
読者は小説を通じて、そこに描かれている世界にひたることができます。
皆さんも小説を読んでいるとき、誰かに突然声をかけられ、はっと顔をあげる。
けれども小説の世界からなかなか抜けきらず、その後、現実と非現実の間をふわふわする・・・みたいなことってありますよね。
もし皆さんが読者を小説に没頭させたいのであれば、強靭な小説世界を言葉で構築し、読者をフィクションにどっぷりと浸からせなくてはなりませんのです。
小説の世界観とは?
ところで小説の世界観ってどんな意味?
って思われる方もいると思います。
小説の世界観とは一言で、ストーリを展開させる基盤だと思ってください。
ストーリーは“小説世界”があってはじめて動き出します。
もしその世界が矛盾して一貫性がないと、
あれっさっき言ってたことと違くない?
と読者を混乱させてしまいます。
その結果、ストーリーをうまく前に進ませることができません。
小説の世界観を構成する4つの要素
それでは具体的に小説の世界観を構成する4つの要素をご紹介したいと思います。
・ストーリーはどの場所で展開してる?
・ストーリーはいつの時代の話?
・ストーリーはどの地域で展開してる?
・ストーリーをどう語る?
4つそれぞれを詳しくみていきましょう。
【世界観構成01】ストーリーはどの場所で展開してる?
世界観を構成する上で、「どこ」はとても大切です。
なぜなら、「どこ」は登場人物が動き回り、ストーリーが展開していく場所だからです。
とくにストーリーを構成するプロットを考えていくときには大切。
例えば西加奈子さんの『あおい』。
前半のストーリーを『シーン』=『舞台』に分解すると、
場所
シーン1カフェ
シーン2帰り道
シーン3自宅
と分けることができます。
大前提として、ストーリーはひとつひとつのシーンが連なって出来上がっています。つまり、
「どこ」=場所を決めて、そこにいる登場人物になにが起きるかを描く
これが基本的な小説執筆のスタイルになります。
上記は日常的などこについてのお話ですが、もっと広く考えればm
またシーンごとに
登場人物の描き方が微妙に違ってくる
この点も大切。
例えば、
カフェにいるあおい
自宅にいるあおい
とでは、あおいがとる行動が異なります。
『カフェ』で起きる出来事は、カフェに現れる人物(ガヤガヤ騒ぐ高校生)やもの(料理された食事、カフェのソファー)などに規定されているため、登場人物の行動を描く時、基本的には社会・世間用の行動を中心に描きます。
反対に自宅にいる登場人物は、自分が見知ったものに囲まれてたり、いつもの生活スタイルがあったりするので私的な行動を中心に描きます。
ただ心理描写=内面に関しては、一貫性をもたせる必要があります。(行動によって心理は変化しますが)
【世界観構成02】ストーリーはいつの時代のはなし?
どこの次に大切なのは、時代・いつです。
現代の小説を書くなら、皆さんの体験に基づいて書けばいいです。
ただ
・ひと時代前の物語を書く
・歴史小説を書く
・SFを書く
など、現在とは違う過去や未来のストーリを書く場合には、時代設定が必要。
例えば、
・19世紀のヨーロッパのカフェ
・21世紀の東京のカフェ
とでは、描写する風景や出てくるアイテムが違ってきますよね。
もちろん、出てくる登場人物の呼び名も
・【登場人物】給仕
・【登場人物】アルバイト定員
と変わってくるでしょう。
具体的な小説で説明するなら『ハックベリーフィンの物語』の場合。
【時代】アメリカ南北戦争以前の1830年代か1840年代頃。
に舞台設定されているわけですから、
・奴隷制
・黒人
・社会規範
・浮浪者
・低い教育水準
と当時の社会的・文化的な面も考慮しながら、小説を書いていかなければならないわけです。
1980年代のバブル期に起きたことを描こう
このようにあらかじめ時代を設定することで、その当時の文化や人々たちを詳細に調べ、世界観が整合性を取らなければならないわけです。
【世界観構成03】ストーリーはどの地域で展開してる?
先ほど紹介したどこに近いですが、“地域”は小説全体の雰囲気を決める上で重要です。(地域は、場所よりの広く考えます。)
なぜなら地域こそ世界観を規定する土台だからですね。
例えば『ハックベリーフィンの物語』の場合なら
【地域】インディアナ州・テネシー州等のアメリカ中西部
になります。
地域を設定しているからこそ、
・ ミシシッピ川
・カヌー
・ハコヤナギ
・渓谷
など描写するものを決定でき、『静謐で時に荒々しい自然』を描けるわけです。
【世界観構成04】ストーリーをどう語る?
小説は『語り』によって切り取られていると言ってもいいです。
朝の風景一つとっても、『どう語るのか』によって、見え方・感じ方は大きく変わってきます。
例えば、1人称と3人称とでは、
1人称→僕や私から見た世界を描く
3人称→登場人物の説明や風景描写が多くなる
の違いがあります。
具体的に、1人称では小説を“客観的に記述すること”ができません。
僕は恋人Aの気持ちを100%わかりません。反対に恋人Aは僕のことも理解できません。
でも
・主人公が恋人Aについて何を考え、どう行動してきたのか
・恋人Aとのどんな過去を持っているのか
これを私・僕視点でどんどん深掘りし、良くも悪くも読者を主人公に共感を抱かせやすくなります。
反対に3人称は登場人物の心理描写を客観的に記述することが可能です。
だからこそ、心理描写や風景描写などの説明を美しく
まとめ
今回は、小説の世界観について説明してきました。
記事で紹介した内容を振り返っておきましょう。
【結論】小説は世界観がすべて
小説の世界観を構成する4つの要素
→【世界観構成01】ストーリーはどの場所で展開してる?
→【世界観構成02】ストーリーはいつの時代のはなし?
→【世界観構成03】ストーリーはどの地域で展開してる?
→【世界観構成04】ストーリーをどう語る?
偉大な作家や熱狂なコアなファンがいる作家さんは、皆さん強靭な小説世界を構築しています。
皆さんも小説を書く時には小説の世界観を自身で作り上げていきましょうね。