先日、僕は以下のようなツイートをしました。
#読了
ツルゲーネフの「初恋」を読了
大学生のときに読んで以来です☺️僕たちの感覚ではウラジーミルとジナイーダの関係は異様に思えるかも
でも少なからず、愛する女性を過剰に賛美する部分は男だから仕方ない回想という形式が「ねじの回転」を思い起こして、僕の好きなスタイルですね😌#読書好き
— たかりょー|読書大好き・映画大好き (@RyoooooTaka) April 3, 2020
ツルゲーネフ『初恋』を読みましたので、書評してていきますね。
先に感想からお伝えすると、
ロシア文学だと、なんか長くて難しいイメージがあるかもしれませんが、この作品はすっごく読みやすいです。
というのも、恋愛っていう、時代を超えた普遍的な題材を扱っているからです。(神が云々かんぬん出てきません)
そして、「えっ!?こんな展開になるの?」っていう驚きのある
というわけで、今回はツルゲーネフ『初恋』のネタバレ・あらすじの解説をしていきます。
【3分であらすじ】小説「初恋」のネタバレ
16歳の少年ウラジミールは、年上の公爵令嬢ジナイーダに一目で魅せられる
初めての行為にとまどいながら、熱い恋心が燃え上がる
しかしある日、彼女が他の誰かに恋をしていることに気がつく。
あのジナイーダがいったい誰に?
小説「初恋」のネタバレ
はじめての恋→幻滅という流れになっています。
そして先に結論からいうと、主人公の初恋を打ち砕く相手は、彼の父親です。
展開的に衝撃的ではないですか?
ウラジミールが愛するジナイーダ
ウラジミールは、大学受験のために、モスクワの近く、ネスクーシヌイ公園のむかいに別荘を借りていました。
ウラジミールの父はかなりの美男子。
かたや彼の母親は、夫の10歳も年上で、いつ他の女に手を出さないかとやきもきしながら暮らしています。
別荘暮らしは快適なもので、近くの公園を歩き回ったり、馬を走らせて遠出をしたりと自由気ままに過ごしています。
そんなある日、別荘の離れにザセーキナ公爵夫人とその娘ジナイーダが越してきました。
崇拝者たちが集まる会
ウラジミールは彼女の自宅に呼ばれるが、そこは彼女を崇拝する男たちがいました。
彼女はどれだけ言い寄られても、軽くあしらって、自分を「崇拝する」ように言います。
小説「初恋」の感想
初恋の淡く切ない恋物語
ウラジミールはこれまで誰かを深く愛するという経験がありませんでした。
でも、高飛車でおてんばなジナイーダに心を射止められて、完全に恋に落ちます。
ウラジミールは言います
「俺は恋しているのだ、これがそれなのだ、これが恋なのだ」
しかし初恋とは無残なもの。
彼は愛はジナイーダにまで届かず(届いてはいたが受け入れず)、あくまで友人関係としてしか相手にされなかったわけです。
プラス、ジナイーダが恋をしていたのが、ウラジミールの実の父親だとは、かなり切ないですよね。
父親への敬愛
ウラジミールは恋していた相手、ジナイーダが「自分の父親を愛していた」という事実があるのに、なぜか父親へ反発することはありません。
これは、ウラジミールとが父親に対する『畏敬の念』から生まれる、特別な関係がうかがえられます。
ここに旧約聖書の神的な世界観があり、絶対的な服従を意味しているのは確かです。
まとめ
ツルゲーネフの代表作と言われているものですが、読みやすさでいえば、すっごく簡単で小説初心者でも読むことができます。
興味のある方はぜひ読んでくださいね。