- 忙しくて本を読む時間が取れない…
- 学んでもすぐに忘れてしまう…
- インプットしても仕事に活かせない…
こんな悩みを感じたことはありませんか?
僕は、自己投資のつもりで毎月5〜6冊の本を買って読んでいました。けど正直、読みっぱなしで終わることも多くて、「実際に仕事にどう活かしてる?」と聞かれると…ちょっと自信がなかったんです。
そんなとき、ある経営者の一言が、自分の学び方をガラッと変えてくれたんです。
「“今困ってること”以外、基本読まないよ」
このシンプルな考え方にハッとしました。僕が抱えていた“学びが身につかない”という悩みは、「時間がない」とか「集中できない」みたいな表面的な理由じゃなかったんです。本当の原因は、自分に合った“学び方”をしていなかったことでした。
一方で、結果を出している経営者や忙しいリーダーたちの学び方をよく観察してみると、ある共通点が見えてきたんです。
今回は、そんな学び方のコツを「自分の経験もふまえて」5つにまとめてみました。
① 学ぶ目的を明確にする=“Just in time”の学びで成果を最大化
「この本、面白そうだな」
「ベストセラーだし、一応読んでおくか」
…そんな“Just in case”の読書は、忙しい人にとってはぜいたくな時間の使い方です。
僕が学ぶときの前提はただ一つ。
「今この課題に必要か?」
たとえば、資金繰りに頭を抱えている時期に読むのは、間違いなく「会計」や「資金調達」に関する書籍。
今の意思決定に直結しない情報は“あと回し”にします。
このように、学ぶ前に「目的」と「ゴール」を明確にしておくことで、読むスピードも、吸収度も劇的に変わります。
② 「問い」から逆算して本を読む
本は最初から全部読むもの――そう考えていませんか?僕も昔はとにかく「1冊を頭から最後まで読まなきゃ」と思い込んでました。でもあるとき思いました。

忙しい人ってほんとうに全部読んでいるんだろうか?
経営者や多読する人は、自分の問いや仮説に対して、必要な情報だけをピンポイントで探そうとします。例えば僕の好きな生物の本。
なんとなく読むと、「ふ〜ん、人間の細胞って37兆個あるんだ」「DNAってすごいなあ」という事実だけを拾って終わってしまい、記憶に残りません。
でも



「なぜヒトは進化の過程でここまで大脳を発達させたのか?」「老化ってなぜ起きるの?止められるの?」
また歴史の本なら



「なぜナポレオンは英雄とされ、同時に独裁者とも呼ばれるのか?」
「資本主義はなぜイギリスから広がったのか?」
「戦争はどうして繰り返されるのか?」
このような問いから読むと、本を読んでいても自然と目が留まり、記憶に定着しやすくなります。



つまり今の課題に対して、最短距離で知恵を得るには、「自分の問い」から逆算して読むことが最も合理的です。
③ 「情報」より「思考」を重視する→読むことで“判断力”を鍛えている
本を読むとき、「知識を覚える」ことを目的にしていた時期が僕にもありました。けれど今は、まったく違うスタンスで読んでいます。
「この知識を使って、自分はどう考えるか?」という“判断”の仕方です。
たとえば、生物学の古典、ダーウィンの『種の起源』を読んだときもそうでした。
たしかに現代の科学から見れば、いくつか曖昧な部分や説明不足に感じる点もあります。でも、当時の限られた観察と知識の中で、あれほど緻密に進化のプロセスを組み立てていった姿勢には、今も学ぶべき「思考の筋道」がある。
単に「進化論を知る」ために読むのではなく、
- 「もし自分がダーウィンだったら、どう仮説を立てるか?」
- 「今の自分の仕事で、こういう論理構築を活かせないか?」
他人の思考をなぞるだけでなく、自分の立場に置き換えて考え、咀嚼する。この姿勢が、深く柔軟な思考力を育てます。



著者が主張している内容に、自分ならどう反論するか?
その考え方をチームに応用するなら、どんな課題が出てくるか?
こうした問いを持つだけで、受け身の読書が“対話”に変わります。
④ アウトプットが前提のインプットー「誰に話すか」「どこで使うか」をセットで考える
読書を“インプット”だけで終わらせてた頃は、どんどん忘れていました。
でも
- 社内のミーティングでこの事例を紹介しよう
- ブログにかけるようにメモをしておこう
- 今夜の嫁とご飯を食べる時に、これを話題にしよう
- この考え方、部下の〇〇に話したら響きそう
このように“使うシーン”を想定して読むと、すっと記憶に定着しやすくなります。
メモを取りながら読む。人に説明するつもりで読む。
この“話す前提”の読み方が、記憶にも定着しやすく、学んだことが行動に変わります。



最近は、読書中からすでに「誰にどう伝えるか?」を考えながらメモしてます。
テーマを3〜5個に絞ると迷わない
最後に、これがすごく重要でした。正直、知りたいことって無限にあります。マーケティング、心理学、経済、哲学…ぜんぶ興味ある。
でも「すべてを追う」のは逆に非効率でした。
そこで、今は自分の中で以下のようにテーマを分けています:
- コア領域(深く学ぶ): Webディレクション/サービス設計/マネジメント
- 実務強化: マーケティング/UX設計/プレゼン
- 趣味・視野拡張: 歴史/生物学/哲学
こうして「地図」を持っておくと、新しい本や情報と出会ったときも、「これは自分の今の地図に必要か?」が瞬時に判断できる。
そのおかげで、「迷いながら読む」ということがかなり減りました。